前々回、前回の続きです。詳しくは過去の


をご覧ください。

今回は更に具体的な対策や支援方法について医学博士のお話に個人的考察を加えながら書いていきたいと思います。


親切にしてあげる

医学博士曰く「子どもたちは言われた事よりやってもらったことをよく覚えている。人にしてもらったことは他の人にしてやれる」と言っていました。
要は親切が大切だって話ですが、これは非常に納得できる話。
最近は親切の効果の高さを証明した論文がたくさんありますもんね~。詳しくは今後のブログで書くとして他人を親切にすると余裕が生まれますし、親切は感染し組織を変える力があるので、医学博士がオススメするのも当然。
是非、私も意識して親切を行っていきたいところです。



コントローラビリティを尊重してあげる

人生は選択と決定の連続だから自分で責任をとるという大切な社会的自立は育たない。そのため、選択決定の際にはそれぞれのメリットとデメリットを丁寧に説明して提示するのが大切だということでした。
これも良くわかる話で、コントローラビリティは非常に重要ですからね。コントローラビリティとは自己コントロール感のことで、つまり、自分の人生を自分で選んでいる感覚のこと。コントローラビリティが高いとメンタルの安定や幸福度が高くなると研究で出ているのでこれは非常に共感できる話でした。
とはいえ、明らかに間違った道に進むのは回避したいですし、メリットとデメリットを丁寧に説明するのもなかなか難しい事なので、端的に相手へわかりやすく伝える方法を使ったり、良いニュースと悪いニュースのテクニックやBYAFメソッドを使用して伝えるのがよろしいかと思います。



焦って解決しない

問題の解決を急ぐあまり焦ったり、せかしたりして、その結果、問題がこじれると言っていました。
これは私も焦ることや慌てることと急ぐことは違うと言ってよく伝えます。焦ったり慌てたりはパニックになっているだけで別に問題が早く解決する訳ではないんですよね。問題解決をするには焦らず慌てずスピードを上げること、つまり急ぐことが大事だと私も思います。そして急ぐにはパニックにならないよう落ち着くことが大事だと思います。急がば回れってことわざもありますしね~。まずは落ち着いて冷静にってことです。



自主性を身に付けてもらう

自主性を身に付けることも大事だと話していました。
自主性は大事なのは皆さんもご存じのとおり。では、どうやって具体的に身に付ければいいかというと、まずは、自分に自信を持つこと、つまり、自己肯定感が必要だと思います。自分に自信がないと自分で率先して物事を取り組んだりしていくのは難しいですからね。あと、セルフコントロール力も必要になるのでそのあたりの対策も少しずつ取り組んでいくのがよろしいかと思います。自信のつけ方とセルフコントロールについては下記をご覧ください。




一歩ずつ進んでいく

子どもたちの健康回復はらせん階段を昇っていくような感じで上から見ると堂々巡りのようだが横から見ると目的地まで着実に昇っていると話していました。
これも共感できる話。障がい者支援もそうですが、100メートル走というよりは障害物競走に近い感じで色々右往左往しながらも確実にスモールステップやベイビーステップをして成長していくんですよね~。たまに階段を2,3段とばしで駆け上がるような無理をする人もいますが、大概どこかで踏み外して転げ落ち、元いた場所よりも下に転げ落ちるなんてことはあるんですよね。そして怪我もしてしまう。そんな感じで精神障がいの方なんか状態が悪くなる人は多いですよね。やっぱり近道なんかなくて一段一段確認しながら昇っていき、ときには立ち止まる勇気ももってまた進んでいくのが大事なのだと感じます。



健康教育の難しさ

辛いときは一人で抱え込まず頼れる人に助けを求めて良い事、援助希求能力を向上させるのが重要だと話していました。これも大事なことですがなかなか難しいのは言わずもがな。そもそも助けを求めることができる人は問題になっておらず、助けを求められないから問題になっているというパラドックスがあって、ここには時間と根気が必要だな~と感じました。



障がい者の支援者に必要な能力とは…?

障がい者の支援者に必要な能力は何かということで、論理的思考、継続力、度胸、推察・洞察力、知識、コミュニケーションの6つの能力を挙げていました。
それぞれについて、個人的な意見を以下にまとめると、

  1. 論理的思考力→ワーキングメモリの向上やクリティカル・シンキング(額縁を外した考え方)が重要
  2. 継続力→習慣化が重要
  3. 度胸→自信をつける、空気が読めるからこそ読まないのが重要(一次的サイコパスの能力が重要)
  4. 推察・洞察力→見るのと観察するのは違う(シャーロック・ホームズの冒険での言葉)
  5. 知識→障がいについての知識や支援スキル(SSTSFAなど)、経験、論文(科学的根拠)
  6. コミュニケーション→トークスキル

といった感じですかね。

それと医学博士は「魔法はない。地道に度胸と継続力が重要で泥臭くやるしかない」とも言っていました。これも非常に共感できる話でして、私もよく神様やドラえもんじゃないから地道にやるしかないと話しています。



まとめとして…。

最後に医学博士はまとめとして、

  • 困ったら原点回帰
  • 健康な日常が最も大事
  • 当事者・支援者ともにひとりで抱え込まない
  • 多様性を認める

ということを話されていました。困ったら原点回帰は基本に戻るということでアスリートも最後は地味な筋トレなどの基礎トレーニングに戻るのと同じ感じだな~と思っていました。多様性については金子みすゞさんの「みんな違って、みんないい。」を思い出しました。LGBTやダイバーシティなど多様性を認める時代がきてはいますが、もっともっと多様性を認める必要性を感じた次第です。



個人的考察

いかがだったでしょうか…?
全3回に分けましたが、どれも非常にいい、共感できるお話だったため書いてみました。
少しでも参考になれば幸いです。



参考文献