【加筆内容】運動は不安対策になるのか? その1「予防編」
定期的な運動は良いよ~って話はもうみなさん耳にタコでしょうが、それほど言われ続けるのは事実だからとも言える訳でして…。
んで、運動を行うメリットは様々あるんですが、中でも支援者として押さえておきたいのがメンタルとの関係です。
以前に「知的障がいの方やダウン症の方の運動効果を調べた研究を見てみましょう!」の記事でご紹介した通り、障がいの有無に関係なく、運動を行うとメンタルに良い影響があるんですよね。
ただ、予防効果はどうなのかや実際に診断を受けた方はどうなのか、どれぐらいやると効果があるのかなどあんま深掘りしていなかったんですよね。
運動を行うと不安を予防できるのか…?
2003年のコロンビア大学の研究によると、運動と精神障害の発症リスクについて調べてみたそうです。
この研究は、15〜54歳のアメリカ人を対象にしたもので、参加者は8,098人となっております。実験の流れはシンプルでして、参加者にアンケートを実施し、定期的な身体活動を行っていると答えた人とそうでない人を分けて、精神障害の発症率を比べたみたい。
この研究は、15〜54歳のアメリカ人を対象にしたもので、参加者は8,098人となっております。実験の流れはシンプルでして、参加者にアンケートを実施し、定期的な身体活動を行っていると答えた人とそうでない人を分けて、精神障害の発症率を比べたみたい。
そこでまず分かったのが、
- 定期的な運動を行っている人は60.3%だった…!
ということ。
これが多いのか少ないのかと言われると微妙な感じなんですが、とりあえず6割ぐらいは運動をしている様子。
次に本題である運動と精神障害リスクの関係ですが、まず大枠として、
- 定期的な運動を行うと、大うつ病や不安障害の発症リスクが大幅に低かった…!
とのこと。
運動を行っていると精神病の予防になるんですな。
更に詳しく見てみますと、
- 大うつ病の発症リスク→0.75…!
- パニック障害の発症リスク→0.73…!
- 社交不安障害(社交不安症・社交恐怖症)の発症リスク→0.65…!
- 限局性恐怖症(特異的恐怖症)の発症リスク→0.78…!
- 広場恐怖症の発症リスク→0.64…!
って感じ。
大体25~35%リスクが減るみたいですね。
それと余談ですが限局性恐怖症(特異的恐怖症)と広場恐怖症はかなり似ているんですが、
- 限局性恐怖症(特異的恐怖症):1つの物や事、場所なんかに極度の不安や緊張が出る
- 広場恐怖症:2つ以上の物や事、場所なんかに極度の不安や緊張が出る
って違いがございます。
限局性恐怖症は、虫だけは無理…!とか飛行機だけは勘弁…!みたいな感じですね。それに対して広場恐怖症は、大勢の人が無理…!だから朝の通勤ラッシュの電車内もぎゅうぎゅうのエレベーターも勘弁…!みたいな感じですな。
更に余談ですが、私はこの辺がいつもごっちゃになるんで限局性恐怖症は「限」が入っているから1つ、広場恐怖症は「広」が入っているから2つ以上って感じで覚えております。